マッドペタ小
ペタンクの
投球フォームの基本について
 100人の選手が100人とも、少しずつ違ったフォームで投球するといえるほど、ペタンクの投球フォームは多彩です。対戦相手がブールを着地させた同じ位置に投げたが、ブールは大きく外れてしまった。それは相手の選手がわずかに手首をひねっていたことに気づかなかったことが原因だった。
あるいは、うんと力を抜いた投げ方をしていた。など、など、まさに投球技術に王道無しで、職人的修練の世界です。フランスのスポーツらしいところでもあるのです。

まず、目的によって異なる投球フォームの基本を知りましょう

下図をごらんください。

図は、投球を5つに大別して図解したものです。
一番上がルーレットです。ルーレットは、平らなテランでは有効ですが、砂利や小石が混じったテランには向かない投球です。
平らなテランでの競技には、サークル先端から2mのドネ(着地点)に落としたら何メートル何十センチ転がっていくかということを、データーとして、自分の腕に覚え込ませます。
データが豊富なほど有利に競技ができるでしょう。
しかし、注意しなければならないことが多くあるのもこの投球方法です。
1)テランの傾斜の有無。(水はけを考えたグラウンド設計など)
2)テランの湿り具合。(時間的経過で乾いてゆく地面)
3)ドネ(着地点)の硬さ。(埋まった小石などの有無)
4)ブールが転がるコースの善し悪し。(雨水の流れで出来た、溝や水たまりあとなど)
などなど、多くの問題を見極めた投球でなければなりません。
そういった問題がかなり少なくなるのが、ドゥミポルテ(座位)とドゥミポルテ(立位)です。
上図の左上から2つ目の図が、
ドゥミポルテ(座位)です。
3つ目の図が、
ドゥミポルテ(立位)です。
座位と立位を、どのように使い分けるかが問題になるでしょう。ブールを到達させる目標地点までの距離が8m程度までは座位で、8m以上が立位での投球というのが一般的な判断です。しかし、テランの硬さや傾斜の有無や、投球者の体力や、多くの要素が絡んでいますから、一概に決められません。どんな投球スタイルが有利かを殆ど瞬間的に判断して選択します。
どんなフオームでも、腕を振る強さと、見極めた着地点にブールが落とせる必要があることには変わりはありません。
究極のポワンテはポルテ(上図中央右)ということになります。
ブールを高く投げ上げて、ほとんど垂直に目標地点に落とせば、落ちたブールはその場所から転がることなく、目標地点に止まる。という、理屈では納得出来ても実現は難しい投球です。
転がる距離を1m以内に抑えられればかなり有効な投球になりますが、20cmか、
せいぜい30cm程度に止まる投球技術が要求されます。
日本のペタンク選手と、フランスの選手の投球技術の相違はポルテの技術の相違だといってもよいほどです。
サークルから約8mの距離に、直径30cm程度の円を描いて、ポルテで投球し、円の中に落として落ちたブールが円から外に出ないで止まる。そんな投球ができる選手がずいぶん大勢フランスにはいるのです。これには驚きます。しかも落ちたブールは独楽のように地面で回転しているのです。
ただ、ポルテにしても、どんな地面でも効果を発揮できるようになるためには、たいへんな練習時間と自分の手をどのように使うかが課題です。ちょうど野球で落差のあるカーブやフォークボールを簡単には投げられないことに似ていると思いますが、目標地点まで、まっすぐに転がすのではなく、右から左へ、あるいは、左から右へ
カーブしながらころがり変化するポワンテの投球技術も日本の選手が体得する必要がある投球です。傾斜面での投球には欠かせない技術です。
最後にティールですが、これは、ただ当てるだけで、当てる面白さからフランスの子どもはペタンクに入る。ともいえるほどです。ところが日本人には難しい投球技術ということになっています。しかし、ペタンクは、ポワンテ(寄せる)こととティール(撃つ)ことの組み合わせで競技をするスポーツですから、撃つことのない寄せだけのペタンクは、本当は、ペタンクではない、といってもよいほどです。
練習競技では、ビュットに、ある程度の距離(50cm)ぐらいに寄せられたら、ティールする。ということに決めて練習しないと、本当の上達は得られないと思います。もっとも50cmに寄せられてもそれ以上に寄せ返せる練習も大切ですが、役割がティルールなら、ティールで、ポワントゥールならポワンテで逆転することに決めてでも、練習をするべきです。すべて寄せの作戦ではペタンクの楽しみは半減します。
ティールには大別してラフルティールとダイレクトティール(ティールオウフェール)がありますが、1mか2mを転がして当てるものをラッフルティールといいます。いつもそのようにしてティールする選手をラフラーと呼びます。
ブールの当たり具合で、オウフェール(直接当てる)、ドゥヴァン(少し前に落として当てる
)、ブロンベ(放物線を描いた状態で当てる。爆弾の意味。)など他にもいろいろブールの動き具合で表現されます。
最高のティールはカローです。カローは、投げたブールが目標とした相手のブルーがあった場所に残って、相手のブールが飛んでしまうような相手のブールと入れ替わるティールです。
 失敗したティールになりますが、目標の球の頭をたたいて投げたブールは飛び越してゆく、カスケッドと呼ばれる失敗ティールもあります。カスケッドは、野球帽のようなつば付き帽子の意味ですから、つばの位置にブールが落ちることからきた表現です。