日本の競技会
参加について
 ペタンクは、仲間を誘い合って競技会に参加して、いろいろなチームと対戦することが楽しいスポーツです。
しかし、日本の競技会参加には、予備知識として知っておいた方が良いことが多くあります。

1)ほとんどの競技会が事前申し込みです。
登録会員やペタンク愛好家に行事の内容を記入した印刷物を送って、申し込みの受付をします。申し込み締め切り日を設けたり、参加費まで事前に送金したりします。したがって、当日雨が降っても少々のことなら強行実施します。もし、中止したら、遠方からの参加者は、むだな旅費を使ったことになってしまったり、主催者は、賞品を購入したお金も作成した印刷物も無駄になるということが、強行実施する理由になります。
 参加者は、雨具を用意し、長靴を履いて参加したり、泥だらけのブールを洗うバケツまで用意して参加します。これは異様なペタンクの風景です。
 夏場ならまだしも、雨に濡れて肌寒さを覚える11月12月の行事では風邪でも引きそうになります。
 これが、フランスのように、当日受付の賞金制度なら、中止になっても困ることはありません。また、当日受付なら、雨が降れば参加しない。降りそうなら、参加は止めにする。など、参加者の判断が自由になります。
 
賞金でなくても、全国共通商品券や図書券、ペタンクの消耗品のビュットなどでも良いのではないでしょうか、中止になれば、次回に使えます。

 とにかく、一日中降り続ける雨の中でのペタンクは、考えるべき課題が多くあるようです。
 フランスではオリンピックを目指して、各地にブールのためのドーム会場がつくられるようになりました。日本の竜王ハットや出雲ドームのような、施設が各地にできることが理想です。高速道路下の活用などもおおいに考えて欲しいところです。

2)日本の大会は、賞品が上位だけです。
 このことについては、当然だというご意見が多くあります。
 選手権大会なら最優秀チームあるいは最優秀選手を決定するのが目的ですから、優勝、準優勝、3位ぐらいが、表彰の対象になることで、わかります。つまり、優勝することが栄誉ですから、それでもよいのです。

 日本のペタンクのように、楽しみや健康管理を参加の目的とした、日常的に行われる数10チームが参加する競技会でも、参加費を千円から2千円程度を徴収するのですから、決して安い参加費とは言えません。
 参加した人たちに渡される参加賞があったりしますが、これらは、企業からの協賛があった場合にかぎる方がよいでしょう。参加費の一部をさいて購入するようなことはしないで、フランスのように、1回勝ったごとに賞金が入るやり方の方が、参加者の楽しみは増えることでしょう。
ただ、このやり方は日本ではバクチとされてしまいますので、あくまでも商品券、図書券、いくつもらっても、うれしい品物、にする必要があります。

3)日本の大会では競技時間が制限されています。
 これはむずかしい問題です。会場借用の時間。日照時間。大会進行などなど問題が多くあります。しかし、これはなんとかクリアしないといつまでたっても本当のペタンク競技会ができていない状態が続きます。
 日本人の国民性からくる問題としては、1回戦ごとを同じ時間帯で区切りたい問題があります。フランス人が日本でペタンクをして驚くことの最初にあげるのが、この問題です。ふらんすでは、1回戦をだいたい2時間という時間配分で競技会を進行させています。競技会によっては、午前中に1回戦、午後(夜間含む)2回戦という場合もあります。これは極端な例かも知れません。
 チャンピオンクラスのエキップと経験の浅いエキップが対戦したら、15分で勝負がつくこともありますし、白熱した対戦では、2時間以上、かかってしまう場合があります。しかし、それがペタンクです。
 勝ったエキップがグラフィック(次の対戦相手決めるところ)へ報告にゆくと、カードに次の対戦のテラン番号と相手のエキップ番号を記入してくれます。
 別に抽選をするわけでもないのに、先に同じテランを指定したチームが待っているところを割り当ててゆくのです。
 指定されたテランに行って、はじめて対戦相手が分かる仕組みです。抽選で対戦相手が決まって相手の代表選手名が抽選場で分かるのは、64エキップ(日本ならベスト16)ぐらいになってからです。それまでは、抽選もなく対戦相手を決めて番号だけで進行します。
 日本でこの方法を真似て行ったことがありますが、苦情が出ました。
 苦情が出た理由は明らかです。参加エキップ数が64程度でしたので、何番エキップが誰々のエキップと参加者の一覧表が渡してあったためです。勝ちたい気持ちが本部が抽選もしないで割り当てた相手が強そうだということで出る苦情です。
 大会に参加すると印刷物に競技役員から、競技の注意事項、参加選手の一覧表までを製本して渡したりするのが日本の大会ですが、競技準備の労力が裏目に出たことになったのです。そういう印刷物は作成しない方が良いのです。

4)時間制限だけでなく得点制限まであります。
 ペタンクの得点は、プールとカドラージュだけが11点とすることができる。13点が正規です。それが、ほとんど決勝戦以外は11点とする方法で行われています。
 理由は時間が足りないということですが、時間が足りなくなる方法で競技会が実施されていますから、それを改めることが必要です

 時間不足の最大の原因は、予選を必ず行うことと予選の方式です。
 日本の予選方式は、本来の競技規則のプールとは違っています。4エキップで1プールを構成するのに問題はないのですが、総当たり制で実行しますから、すべてのエキップが3回戦を実施して、勝ち数、得点の合計と失点の合計の差で順位をつけます。
 この予選の結果を出すためには、全エキップの競技が終了する必要があります。計算をして、順位を決めて、それからやっとトーナメントの抽選に入ります。
 予選の3回戦終了がちょうどお昼頃になって、1時間の昼食時間になる。
その間に、本部は計算して順位を付けて、抽選の準備をする。なんと見事な演出です。おまけに、1位グループの他に、2位、3位、4位までトーナメントで行われることにする。これは64エキップ程度だから可能です。
 フランスのように、100以上〜400ぐらいが参加エキップ数として当たり前の状況ではとても日本の方式では対応できません。
 フランス人が日本のペタンク大会に参加して驚く2番目のことです。
 競技規則のプールとカドラージュの正しい予選方式のノウハウがここで生きてきます。(大会方式で詳解します)
 日本も早く正しい予選を行う必要があります。

5)日本では参加エキップ数も制限されます。
 もう一つ、フランスでは、直接トーナメントで、ほとんどの大会は行われていることです。日本では、直接トーナメントで行われる大会はほとんどありません。その理由は、遠方から参加して1回戦で負けて終わってしまっては物足りないということでしょうか。
 しかし、128エキップ以上の参加が得られれば、直接トーナメントでの実施をしなければ、それこそ日が暮れてしまうことになるでしょう。
 そのため、32、64という数で受付を締め切ってしまうことになったり、ダブルス大会とトリプルス大会を各32限定で、並行実施したりします。
 参加数に制限をしないで受け付けて、1回戦で負けたら、コンプレマンテール(敗者が楽しむ競技会)で、その後を楽しむことにすればよいことでしょう。フランスの大会では、世界チャンピオンになった有名選手が、1回戦で負けてコンプレマンテールに参加しているのを見たことがあります。ペタンクをすることに楽しみを見いだせる人にはそれで満足できるはずです。

 ただ、ラ・マルセイエーズのように3000エキップ以上になると受付だけでも整理する必要が生じますし、コンプレマンテールを行うどころではありません。1回戦で負ければ終わりです。日本から40万円程度のお金を使ってラ・マルセイエーズ大会に参加して、20分程度の時間で負けても、また参加したくなる。競技会にそういった魅力を付加することが、いかに大切かをマルセイエーズ大会は教えてくれます。

6)日本の大会では必ず開会式があります。
 決して悪いことではありませんが、日照時間の足りない状態の競技会に30分近い開会式があるのも日本の特徴です。
 開会式などのセレモニーは選手権大会だけでよいと考えられます。
 フランスでは、大会実行に協力した人たちが、会場の一角の、特別なテントの中で、祝賀会を開いたりしています。日本のように、選手を整列させるような開会式はありません。
 日本の大会で開会式のあとで必ずあるのが審判長注意、あるいは大会ルールの説明です。大会ごとに競技規則が違っていることになります。

 日本のペタンクが、まだ、いろいろな考えで行われて、統一されていないことを示しています。国際ペタンク連盟の競技規則を正しく理解していれば大会ルールやローカルルールは必要がないことがわかります。
 ヴァカンスのペタンクシーズン中に、フランス国内を1周出来るように大会日程がつくられています。どの地方の大会に参加しても、ローカルルールはありません。開始時刻、プール有りか、直接トーナメントか、テタテット、ドゥブレット、トリプレットの別ぐらいのことをペタンクカレンダーで調べて行くだけで参加できます。
日本も早くそうなって欲しいものです。