フランス語のカナ表記で書かれた用語は、スポーツペタンクの常識用語です。国際競技会参加には必修知識です。
はじめに
日本で現在行われているペタンクは、かなり高齢化が進んだ競技人口のこともあって、フランスのスポーツとしての、ユニークな良さや、正しい競技規則の解釈に基づいたマナーや条項など、守られていない部分が多々あります。
このページは、基礎知識といいながら、そういったことにも配慮して書いています。したがって、書かれていることの全体がご理解いただければ、国際的ペタンカーとして、恥ずかしくない状態で競技参加していただけるはずです。
以下の説明文をよく読んで順番にやってみてください。
実際に体験されたら、このサイトの『国際ペタンク競技規則』を読まれることをおすすめします。この競技規則は、国際ペタンク連盟がインターネットに公開さしている『国際ペタンク競技規則』の完全訳です。繰り返し読んでいただくたびに、すばらしいフランスのエスプリに溢れたペタンクについて、新しい発見があることでしょう。
また、ご不明の点は、E-mailをくださるかBBSやBlogにお書きください。できるだけ明解にお答えする用意はいたしております。
ただし、すべてネット上で運営させていただきます。
赤の太文字は実際のアウトドアでの状況です。赤文字部分だけをまず、一通りお読みください。競技進行の概略がわかるはずです。
青の太文字は紙の上で碁石などで実験してみる状況です。青文字だけを一通りお読みいただいて、机上で作戦の研究などにも役立つ方法であることにお気づきになることでしょう。
◆のあとの黒文字の説明は、最初は読まれない方がよいでしょう。
進行の概略が理解できてから読んでください。しかし、書いてあることはすべてたいせつなペタンクの知識です。
以下に『競技規則』と関連して競技方法の基本を解説します。
オフラインで読みながらやっていただくか、印刷して、読みながらやっていただければ、ペタンクのかなりの知識が身に付くように工夫してあります。どんな競技会や国際試合に出ても大丈夫です。
開始
4m×15mで凧糸や石灰などで長方形の枠をつくります。この枠の中がペタンクのテラン(コート)です。
◆枠の外は、競技禁止地域です。したがって凧糸や、石灰の線が無効ラインになります。その内側1メートルに枠を凧糸で張りますと、ビュットを投げたとき無効ラインとの比較でビュットが有効か無効かが内側の凧糸を越えたか越えないかですぐ分かります。このようなテランは上位に進出したエキップ(チーム)で使用したり、デモンストレーションで使用したりするときのセンターコートに相当するものです。周りに観客席がつくられます。
A4サイズかB4サイズの紙一枚を用意します。これがペタンクのテランです。紙の外は、競技禁止地域です。紙と机の境目が無効ラインになります。
◆テランになる紙の内側3cmぐらいに枠を描いて投げられたビュットの有効範囲を決めてもよいでしょう。
1エキップ(チーム)選手3人が各自にブール(ボール)を2個ずつ持ちます。
対戦相手もブール2個ずつ持ちます。トリプレット(トリプルス)での対戦です。
碁石の白、黒、各6個と、碁石より小さなシャツボタンのようなもの1個を用意します。
碁石は【仏】ブール【英】ボールで、ボタンは【仏】ビュットまたはコショネ【日】目標球になります。似たようなものならなんでもかまいません。おはじきやオセロゲームの駒なども理想です。厚紙で作っても良いのです、ごぼうを包丁で輪切りしても間に合います。6個ずつ色が揃えば最高です。ビー玉は机の上では転がりすぎてしまうでしょう。
碁石の白、黒はそれぞれのエキップを表します。
目標球のビュットをここではボタンと言って表現します。
◆基本的なペタンクの【仏】テラン【英】コートは、最低4m×15mの地面。芝生やひどい傾斜地は避けます。狭い会場に多くの【仏】エキップ【英】エキップが参加する大会では【仏】カレドヌール(決勝戦など上位エキップが対戦するテランで栄光の長方形という意味です)以外は3m×12mを最少とするテランも認められます。
◆【仏】リンニュ【英】ラインを引く必要があるのは、会場の面積に対して参加エキップが多く、 整理をする必要があるときや観客が多くトラブルが生じやすいときです。
凧糸や石灰で区切られた境目が、競技可能な区域(テランオートリゼ)と競技を禁止する地域(テランアンテルディ)を区分する線と考えます。その線を無効ライン(リーニュドペルト)と言います。
テランをつないで並べれば競技可能な区域(テランオートリゼ)が拡大することになります。ただ、無効ライン(リーニュドペルト)の外側が隣のテランになることで、しかも、競技可能区域(テランオートリゼ)ですから解釈の仕方が違ってきます。このことは、よく覚えておいてください。
紙と机の表面の境目が競技可能な区域(テラン)と競技できない区域(禁止地域)を区切る線と考えます。区切る線を無効ライン(リーニュドペルト)と言いますが、日本ではエンドラインや失格ラインと言ったりもします。
紙をつないで並べればテランが数多くあることになります。ここでは、その必要はありませんね。
◆参加エキップ数に対し、会場が充分に広ければ線を引く必要はありません。 会場の施設・設備などの状況に配慮して、禁止地域(競技できない地域)を明確にするだけでよいのです。
◆複数のテランを横並びに設営しても、縦並びに設営してもよいのです。
◆【仏】リーニュドペルト【日】無効ライン、失格ライン、エンドラインなど。(注・紙の机との境目)の内側1mに糸を張り、投げたビュットが有効か無効かを判断する範囲や、【仏】ロン(丸)またはセルクル(円)を描くことができる範囲を明確にすることもあります。(注・【仏】リミテッドジュー(競技限界)あるいは単にカドル(枠)と言ったり【日】コートラインと言ったりしますが、コートラインは誤解を招く要素があります。リミテッドジューが正しい表現です。
無効ラインを完全に越えたビュットやブールはすべて無効になります。
紙から外に出た碁石やボタンはすべて無効になります。
◆ 隣につながってテランがあるときは隣のテランに入ったビュットは有効です。
◆ビュットが移動する前に隣のテランに入ったブールは無効です。
◆ビュットを投げるときは、無効ラインの1m以上内側に投げます。
◆ビュットを投げる方向に、つながってテランが無いときは無効ラインまでの距離が、最低で7m+1m=8mあることが必要です。
(注・紙の上ではあくまでも仮定の寸法で考えます)
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競技の開始です。
◆3人対3人(【仏】トリプレット【英】トリプルス)持ち球一人2個
◆2人対2人(【仏】ドウブレット【英】ダブルス)持ち球一人3個
◆1人対1人(【仏】テタテット【英】シングルス)持ち球一人3個
◆上記以外の対戦方式は禁止されています。
仮定の競技ですから、エキップに6球ずつあるものと考えます。
◆ペタンクは、寄せる投球(【仏】ポワンテ)を得意技とする選手(【仏】ポワントゥール)。
◆はじき飛ばすこと(【仏】ティール)を得意技とする選手(【仏】ティルール)。
◆はじき飛ばすことも寄せることも得意とする選手(【仏】ミリュー)の、3とおりの役割を分担して、エキップ編成をします。
◆実力が3人とも同じであっても、役割は決めたほうがよいでしょう。
◆初心者であっても役割を決めたほうが競技は面白くなります。
相手エキップを確認し挨拶をします。ビュットを投げるエキップを決めるじゃんけんを代表選手がします。
紙の上では一人で両エキップのブール全部を使いますから、この辺りはどんな風に考えてもできますね。
◆相手エキップと挨拶をします。フランスでは握手です。
◆じゃんけん(日本)、コイン(硬貨)の表か裏かの選択(フランス)に勝ったエキップがかならずビュットを投げます。ビュットを投げることがいかに大切かが理解できることが必要です。味方エキップの得意な距離、得意な状態の地面の方向や位置にビュットを投げることができるからです。
テランリーブル(フリーコート)の場合は、テランを選ぶ権利も同時に決めます。
投球円(サークル)を描きます。有効区域の中で無効ラインから1mは入った位置に描きます。投球円は35センチ以上50センチ以下に描きます。
紙のテランでも実際に投球円を描き、ビュットの位置を決めましょう。円は直径3センチぐらいで描いて、ビュットは円から20センチぐらい離れたところに置きます。
◆35cm以上50cm以下の投球円を、指、石ころ、木切れ、などで描くのです。周囲に以前に描かれた間違えやすい投球円があれば消します。投球円の大きさは50cmより大きすぎたり、35cmより小さすぎりしない ように描きます。メジャーで測る必要はありません。靴が傷んでも構わない人は、靴のつま先部分で描いても構わないのです。完結した円を描いてください。
◆サークルの中に立ってビュットを投げます。有効距離(投球円の先端から6m以上10m以下)に入らなければ投げ直します。投げそこなえば3回まで投げ直すことができます。3 回とも失敗したらビュットは相手エキップに投げてもらいます。
紙のテランでもボタンのはじき直しをするとよいでしょう。
◆ その場合、相手エキップは、投球円の位置を後退させることができます。ブールだけは味方が投げます。
◆相手エキップが、また3回ビュットを投げ損じたときは、ふたたび味方がビュットを投げますが、投球円の位置は、もう変えられません。
◆遠すぎたり近すぎたりを、両エキップが知りながら、 なれ合いで競技を開始してはいけません。
◆目測や歩測で、両エキップの判断が違えばメジャーで測定します。審判員に測定を依頼することもできます。審判員はできるだけ精度の高い測定具で測定して判定します。
ビュットが有効距離の6m以上10m以内に投げられたときが競技開始です。
ビュット(ボタン)が適当な距離にはじかれたときが競技開始です。
◆投球者以外の選手は、自分の持ち球を手に持って、ビュットの方向の位置に移動し、ビュットから2m以上奥の方向に離れて立ち、静粛にして相手の投球を見守ります。投球が終わるまで決して動かないしゃべらないのが、たいせつなマナーです。精神を集中するティール投球では、視界の中の隣のテランの選手へも静止してもらうことができますし、隣のテランの選手がティールするとわかったときは、静止しているのもマナーです
◆投球をするエキップの選手は、投球円とビュットの中間地点やビュットの近くに入って、ブールの着地点などを指示したりアドバイスすることができます。味方の投球であっても投球の姿勢になったら必ず2m以上、下がります。
◆テラン幅が4m以下で狭いときは、ビュットの横2mは、隣のテランになりますから、かならずビュットより奥に2m以上離れた位置に立つことがたいせつです。紙のテランでも選手がどこに立つのがよいかを考えてください。
ビュットを投げたエキップが最初のブールを投げます。
黒でも白でもじゃんけんに勝ったと決めた方の碁石を円から指でビュットに近づける目的ではじきます。
◆ビュットを投げた直後だけは、両エキップが1球ずつ交代して投げます。第1投が、すでにビュットに近づいているときは、いきなりティール(はじき飛ばす投球)をしても良いのです。
交代して相手エキップが投球円からブールを投げます。
黒石をはじいたら、次は白石をはじきます。最初は必ず交代するのです。
どちらがビュットに近くなったかを両エキップの選手で判断します。かならず両エキップで確かめます。
黒か白か、どちらがビュットに近いのかよく見て判断します。
◆かならず、両エキップの選手が確かめます。判断が難しいときは、全員で確かめます。目測で判定できない状態のときは、メジャーなどを使って測定します。それでも、難しいときは審判に測定を依頼します。
◆わずかな違いは0.1mmぐらいと考えてよいでしょう。
ペタンクは1球投げて逆転できることがたいせつです。
逆転するために2球、3球と使うことがないように考えて投球します。エキップが揃って考えます。
紙のテランではその色が白なら、次に投げる(はじく)のは黒になります。つまり、ほんのわずかでもビュットに近ければ勝っている。次に投げる(はじく)のは負けているエキップなのです。投げて(はじいて)も逆転できなければ、同じ色が逆転するまで投げ(はじき)続けなければならないのです。
作戦を考えて投球します。
◆逆転するのにティールがよいのか、ポワンテがよいのか、投球する選手の持ち味をいかした方法をエキップで考えて相談しながら競技するところにペタンクのよさがあります。
◆投球の間隔は投げられたブールが停止してから1分以内です。
◆測定をして確認をしたときは測定終了後1分以内です。
持ちブールのすべてを両エキップとも投げ終わった状態をメーヌの終了といいます。メーヌという言葉はぜひ覚えてください。
紙のテランでは12個の碁石ブールをはじき終わったときをメーヌの終了とします。
得点を数えます。
まず、相手エキップのブールで、ビュットにいちばん近いブールを探し、それよりビ ュットに近い位置に味方のブールが有れば、そのメーヌは勝ちになります。相手のいちばんビュットに近いブールより、さらにビュットに近い位置にあるブールの数がすべて得点になりますから、最少1点から最多6点まであり得ます。相手は0点です。得点が決まったら、そのメーヌは終了したことになり、勝ったエキップでビュットを投げて次のメーヌに移ります。
まず、ボタンにいちばん近いのが黒か白かを見ます。ボタンにいちばん近いのが白であれば、白が勝ったことになりますが、黒のいちばん近い石より、いくつ白が近くにあるかを見ます。2個あれば2点、3個あれば3点です。つまり、最少得点は1点から6点まであることになります。負けた側は常に0点になります。得点が決まったら、そのメーヌは終わって次のメーヌになります。
◆得点を数えるとき、相手が納得していないブールやビュットには絶対にさわってはいけません。得点に関係するブールにさわって動かせば、相手のほうを近いと判定するマナーがあります。この場合はマルケ(マーキング)をする必要はないのです。
◆メーヌごとの得点は、日本では記録するカードがありますが、フランスにはありません。記録しなくても、メーヌごとに、何点対何点と相手に声を掛けて確認しながら競技します。結果は勝ったか負けたかで勝ったエキップが報告して次の対戦相手を決める抽選をします。
結果を報告する用紙(次の対戦相手を決めてもらう用紙)はフランスにもあります。
◆日本では、メーヌごとの得点を記入して報告し、その合計の数値的な違い(得失点差)で進行する方法に、なぜかこだわってやっていますので、得点記入を間違えると、トラブルの基になったりします。
はやく改めないと国際的なペタンクの仲間入りができません。
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第2メーヌに入ります。
第1メーヌで勝ったエキップの選手で、ビュットの有った位置を中心にして投球円を描きます。
その投球円から、ビュットを好きな方向へ投げ(テランが設営してあるときは規定の距離が取れる方向に投げ)次のメーヌを開始します。
ビュットを投げる方向に、規定距離の10m無ければ、10mまではさがることができます。
テランの端までさがることはできません。ただし、テランが12m程度なら、端まで下がることになります。
第1メーヌで勝った色の碁石で、ボタンの有った位置を中心にして円を描きます。
その円から、ボタンを好きな方向へはじいて次のメーヌを開始します。
ボタンをはじく方向に、規定距離の10m(紙の上ですから仮定です)無ければ、10mまではさがることができます。
テランの端までさがることはできません。ただし、テランが12m程度なら、端まで下がることになります。(紙を反対に向けないとはじきにくくなりますね)
また、第1メーヌと同じように、両エキップが最初は1球ずつ投げて、ビュットとの距離の遠い方が次の投球をします。遠い方が常に逆転を目的に投球します。両エキップが12球を投げ終わったら得点を数えます。
また第1メーヌと同じように、最初は1個ずつはじいて、ボタンとの距離の遠い方が次の石をはじきます。遠い方が常に逆転を目的にはじきます。黒、白の石を12個をはじき終わったら得点を数えます。
◆以後のメーヌも、勝ったエキップが、ビュットの位置に投球円を描き、その中からビュットを投げます。最初のブールも勝ったエキップが投げます。
◆2球目は交代して相手が投げます。
◆結果を判定し、かならずビュットから遠いエキップ(負けているエキップ)が投げます。
◆相手エキップが、持ち球すべてを投げ終わっても逆転できないで、まだ味方には残ったブールがあるときは、追加得点を目的とした投球をします。
◆追加得点をしようとして、相手のブールをビュットに近づけて逆転してしまうこともありますから注意して投球します。
競技を終了します。
競技の終了は13点をどちらかが先取りし、相手のブールが無くなったときです。
プール予選やカドラージュ(チーム数調整戦)付きの大会では、プールとカドラージュだけを11点で勝ちにすることができます。